郡山駅から東北本線で福島行きに乗り、二本松駅を降りた時は既に夕方であった。二本松の街は、ほんとうに静かな静かな雰囲気だ。ここから二本松城を目指す。お城の入口で、二本松少年隊の像に出会った。もうこれだけで胸が一杯になってしまう。
二本松藩を継承した丹羽氏は、織田信長の宿老である丹羽長秀が家祖である。信長の重臣であった名家なのだ。官軍の怒濤の進撃を前にしても、二本松藩主従はひるむことなく徹底抗戦した。ところが、三春藩の裏切りによって戦線は崩壊、城を守るのは老人だけであったという。少年藩士達は、少しでもみんなの役に立ちたいと前線に出動、落城までの絶望的な防衛戦を戦った。